気がついたらアルバニアの山奥でガチ登山して住みこみで働いていた話 後編
—————-前編のあらすじ————-
ブルーアイと滝を見るためにアルバニア北部Theth村に訪れたもののうっかりオセアニア女子五人組と7時間に及ぶガチ登山し隣山の村Valbonaまで来てしまったあみくず。
Thethに戻るためにまた山を越える気にはなれず、Valbonaで一泊することに決めたのだったー…
————————————————-
Valbona でのほほんとした農村ライフを過ごしつつ、ブルーアイと滝に行けなかったことを悔やみつつも、フェリーでまた近隣の町shkodër (シュコダル/シコダル) まで戻る
(フェリーにて偶然ヨーロッパを歩いて回っている日本人の女性に遭遇し、シコダルの宿でまたもう一人日本人と合流し、まさかの日本人3人組パーティーが開かれるのはまた別のサイドストーリー。 0.05%日本人の集いin shkodër)
後日にはアルバニアを出国し、モンテネグロに向かうつもりだったため、最後の晩餐はちょっと豪勢にいこうと、ラム肉が食べられるレストランを探して、
現地の人に
「羊!どこ!食べる!」
とアルバニア語を羅列しながら聞いていたその時
「Can I help you?」
と流暢な英語をしゃべる現地の方がみかねて話しかけてくれて
話すうちに、なんとThethにあるゲストハウスのオーナーである事が判明
Thethには行ったの?と聞かれたので、
正直に「Thethに行くつもりだったのに間違えて山越えしちゃって隣の村だけの滞在だったんだよね、滝とか行きたかったけどまあしょうがない」
と答えたところ
現地人男性「Thethに滞在しなかったの?!!!勿体無いじゃん!!!いまから自分のゲストハウス戻るんだけどよかったら一緒に来る??」
ん?!( ´∀`)
シュコダル着いてから2時間も経ってないぞ?!
あみくず「いや〜でもあっちの方滞在費高いし(一泊20€からが相場) 明日モンテネグロ行くつもりだからレクもそんなに持ってないんだよね〜」
現地人男性「ドミトリーの空いてるベッドだったら使っていいよ。宿の仕事手伝ってくれたら無料でいてくれていいし」
ファ?!!!!( ´∀`)
たなからぼたもちならぬロジバタのテス
こんなラムチョップ食べたいがために道をさまよってたら、たまたまThethのゲストハウスオーナーに会って「You住みこみで働かない?」なんて言われることってある???(いや、ない)
アルバニアに来る0.05%の日本人の中でも、アルバニアの山奥で働く奴なんて何パーになるんだろう笑笑
私ほど警戒心の少ないバッグパッカーもいないと思うけど、(基本人間はみんないい人だと思ってる)
このシチュエーションはさすがに怖いぞ。
その時は日が沈みかけていて、
シュコダルからテスまでは片道3時間の山道なので、いまもし車に乗り込んだら、夜道の中このたったいま会ったアルバニア人男性と車の中で二人っきりってことよ
しかも無駄に英語がペラペラなのも怪しい
頭をよぎる
〜人身売買〜臓器を取られて売られる〜山中で見つかる二十代日本人女性の遺体〜
「ま、もうテスに帰るから車出すけど…どうする?来る?」
…( ´∀`)
…( ´∀`)
行きますッッッ!!!!!!!
20分だけ待ってもらって、急いでシュコダルのゲストハウスに戻って荷物をまとめる。
ゲストハウスのスタッフのオーストラリア人ジェスと、(何回もシュコダル戻ってるから仲良くなった)宿にいた日本人ふたりに状況を話し、私が24時間以内に連絡しなければ、死んだと思ってくれと伝え、元の道に戻る
途中Valbonaで出会ったフィンランド人のアンテと再会できたので、待ち合わせ場所まで一緒に来てもらうことに
(第三者の目でそのアルバニア人の男性が信用に当たるかどうか判断して欲しかったからなんだけど、多分彼にとってはいきなりついてこさせられてさぞ困惑しただろう)
カフェ待ってるアルバニア人男性
アンテに小声で「どう?!信用できるかな??」と聞くものの
「君の判断次第じゃない?」と小声で返される。呼んだ意味!!
「途中で買い出ししてからテスに行くけどそれでもいい??」と言われ、おっけーと言いながら荷台にあみくずの全荷物を積み込む
アンテに別れを告げるとともに、「これ、私に何かあって死んだらアンテが最後の目撃者ってことになるね」と冗談にならない冗談を最後に交わす
行きて帰って来るから今度はフィンランド/東京で会おうぜ!モイモイ!
そして助手席に乗り込む。
三件ほどお店で買い物をしたところで、「あれ、もしこの人が殺人者だったら、町の人にジャップと一緒にいるところを見られすぎでは…?」と思い、疑いを多少晴らす
最初の方テンション上げながら会話して素性を探ってたんだけど、あみくずは回りくどいこと嫌いだからもう直球に
「ジョンさん(アルバニア人オーナーの名前)って実は殺人鬼で、車に乗せて山奥に連れてって、内臓を売り飛ばすなんてこと…しないよね…?」
これがサスペンス映画だったら
「君みたいな勘のいいガキは嫌いだよ」ってセリフが続くんだけど、
いまあみくずは生きてブログを書いてるので、ジョンさん、殺人鬼でもなんでもなく只々いい人です。
ちなみに返答は爆笑で返されました。
その後車内で「内臓売り飛ばすぞ〜」とか「山奥で遺体放置するぞ〜」とかネタにして道中和気藹々としてました。
やっぱ直球に聞いてよかった。
テスのゲストハウスに着いたのは夜10時くらいだったので、お手伝いは翌日の朝から!
あみくずがステイするところは、ドミトリーのベッドの一つなんだけど、もしお客さんで満員になった時はテント泊だけどいい?って聞かれた。
むしろテントバッチコイ!楽しそう。(結局ステイ中なんだかんだベット一つは余ってたから、テント泊はしなかったんだけどね)
ゲストハウスから見える景色。山の白いところは雪と見せかけて全部砂。ハイキング編でも述べたけど、急斜面で砂地だからめっちゃくちゃ滑る
こいつタダメシ食らってるぞって思われない程度に仕事していたんだけど、なんせシフトとかないし、手伝うことある?って聞いてもそんなにない
毎食時の皿洗いとか主に手伝ってたけど、結構な割合で「手伝いいる時呼んでね!」っていって木陰で本読んでた。
そんなこんなであみくずのちょっとした手伝いの内容をお伝えします。
テスの朝は早い。七時に食堂に集合し、ゲストの朝食の準備をする
手作りのパンを切ったり、お茶の用意とか、ジャムやバターを並べたり
焼く前のパン
朝食が終わったら、スタッフで朝ごはんを食べられるんだけど、チーズが食べ放題だからパンに乗せてハチミツかけまくって食べてた。ヨーロッパに来てから太って来てる気がする
ハイジ食。
ここに来るまで手作りチーズにハチミツがこんなに合うなんて思いもしなかった
デブまっしぐら
朝食が終わると、昼食の準備
野菜を切ったり、下ごしらえをしたり
乳絞ったり
読書したり
空いてる時間に滝と川行かせてもらったり
エスプレッソマシーンの使い方を教えてもらったので、勝手にエスプレッソやカプチーノを作って飲んでました(最高)
とまあサイコー↑な三日間でした。
ありがとうジョンさん!!!!!!