【廃墟】生身の人間が一番怖い ベルリンの小児科病院跡【裏ベルリン】

 

 

こんにちは、あみくずです。

 

 

需要があるかどうかはわかりませんが、裏ベルリンシリーズ第三弾まできました。

 

第四弾があるかわかりませんが、読んでくれている人がいたとしたら大変嬉しいです。

 

 

今回のベルリン滞在で最後の廃墟探索となるKinderkrankenhaus Weißensee

直訳するとヴァイセンジー小児科病院へ行ってきましたが、ちょっとトラウマになりそうな体験をしたので注意喚起も兼ねて記事を書きたいと思います。結局は生身の人間が一番怖い

 

 

ベルリンのヴァイセンジー小児病院廃墟

 

最終日三日目にこのヴァイセンジー小児病院跡へ、カウチサーフィンでホストしてくれたカップルと一緒に行きました。他の廃墟と違って、一人じゃなかったので多少安心していましたが、関係なかった

 

 

 

敷地がでかい上に、何棟も廃墟がたくさんある。昔は大きな病院だったんだろうな

 

 

ヴァイセンジー小児病院の着工が企画されたのはなんと1908年。当時の乳幼児や子供の死亡率を食い止める事を目的とし、1911年にプロセイン初の公営病院として建てられたそう。病院だけではなく、その広大な敷地には子供たちの栄養補給のためのミルクを供給するための牧場のようなものもあったそう。

 

ヴァイセンジー小児病院は第一次、二次の世界大戦と冷戦を逃れ抜き、1978年には東ドイツ政府によって増築さえされたそう。そんな病院も1997年には閉鎖、歴史的建造物として保護された矢先、2005年にロシア人資産家によって買い取られ新たな病院として再開。したものの数年後色々なスキャンダルにより病院は閉鎖し、今に至る。あれ、歴史的建造物の保護どこ行った????

 

 

これだけ広い敷地のため、廃墟を囲っているフェンスも穴だらけ。しかも人の目も少ないので今まで訪れた廃墟の中で一番簡単だった。

土曜日のお昼ということもあってか、私とホストのカップルの他に、若いカップルや写真撮影しにきたカップルがいたり結構人気がある

 

 

廃墟探索開始

 

 

 

この廃墟、保存状態が大変よろしくない上に木造なので、足元に気をつけないと床が抜け落ちそう

 

もちろん抜け落ちている床にも気をつけよう

 

 

 

 

廃墟のお部屋コレクション

 

同一人物による犯行(バンダリズムは一応犯罪であるわけだから犯行と呼んでもなんら違いはないと思う)だと思うんだけど、建物の部屋にびっしりと何かが書かれているコレクションがたくさんありました。

 

バナナの部屋

 

雲の部屋

 

お花の部屋

 

雷の部屋

 

木の部屋

 

インスタグラマーは廃墟行ったほうがいいと思う。バエるから、まじ

 

そしてまたかよって感じですが、ここでもフラッシュを持っていくのを忘れました。廃墟には必須やでまじ…でもフラッシュって焚いたら心霊写真が撮れそうでちょっと怖いっていう理由もある

 

 

廃墟はお化けより生身の人間が一番怖い

 

裏ベルリンシリーズ、お化けでたらどうしようだとか散々書いていましたが、結局は生身の人間が一番怖かった体験をしたので最後の締めとして書かせてもらいます。

 

カウチサーフィンのホストと訪れている安心感から、ちょっとの間「写真撮ってくるね!」と離れて一人行動していたのですが、途中から、一人できている様子の男性の人がいるな〜と思っていました

 

他にも見物客はたくさんいたので、特に気にしていなかったのですが、廃墟を回るルートが被っているのかな?と少し思う程度には視界に入ってきていたのですが、今思うとつけられていました。

 

 

その時はそんなこと露にも思わなかったので、廃墟を自由に周って写真を撮っていました

 

建物の最上階まで行って、写真を撮ったり、抜け落ちた床の淵に座ってゆったりしていた時

 

 

この写真を撮った後、背後にその男の人の気配がして、その時は「あの人もこの場所で写真を撮りたいのかな?」程度にしか思っていなかったので、すぐに退こうと立ち、振り向いた瞬間気が付いたのです

 

 

その男の人が私を見ながら数メートル先で自慰をしていることに

 

 

しかし目の前には変質者、背後には崖(四階建ての建物で床が抜け落ちていたので相当な高さ)という絶体絶命な状況で、人生で割と初めて「これはヤバイ」と瞬時にアドレナリンが分泌されるのを感じました。

 

冷静を装い「退いてくれ」と言ったものの、目が完全にイっており、道を塞いだ上に、頭を掴んでこようとして「見ろ」と言ってきたので本当に危険人物だと確認

 

ドイツ語でめちゃくちゃ「助けて」って叫んだら男は逃げたけど、これが平日の昼間で、一人の時だったら?誰かと一緒に来ていなかったら?男が暴力に走ったら?背後から突き落とされていたら?

 

とりあえず、建物の上にいると逃げ場がないとパニック寸前の頭で考え、男が隠れていて突き落としてこようとする可能性も考えながら警戒して下まで降りた。ホストの人を探して電話したら別のドイツ人カップルと遭遇したので、事情を話してしばらく一緒にいてもらうことに

 

 

ホストのカップルとあった後は、安心して泣いてしまった。その時は体の震えが止まらなくて、何日かはその時の記憶がフラッシュバックしてトラウマみたいになってしまった。

 

 

落ち着いた後は怒りが止まらなくて、女性一人ならなんとかなるだろうと舐められていた事、私の好きな廃墟をこのような事で穢した事、想像の中で何度も殴り殺しました

 

これだけでメンタルにすごいくるのに、世の中には痴漢やレイプもあって、それをされた女性の心の傷は計り知れないものだと思います。自分の性欲を抑制できないから他人を傷つけてまでその行為に走るやつはサル同然じゃないですか?そもそも性犯罪は自分より下のものとみなして相手をコントロールしたい欲求からもたらされるわけで、クソ、考えるだけでムカつく

 

 

それよりも、今回気づいたことがあります。

 

 

この件をベルリンへ帰った後に大家さんに話したのですが

「え、それ警察になんで言わなかったの?警察に言わないともっと他の女性がウンタラカンタラ」

 

となぜが注意された時に「え、なんでそこ言ってくるの?」とめちゃくちゃ傷ついた自分がいることに気が付いたのですが、このモヤモヤの原因ってVictim Blaming いわゆる被害者非難の一種なのではないかと思いました。

 

これめっちゃ自分のケースから飛躍するんですが↓

 

例えば、ネットで見かけた例として、道で泥酔した人が殺された場合と、道で泥酔した女性がレイプされた場合、前者は泥酔していた人が悪いとなかなかならないのに、後者だと「泥酔していたから当然だ」「危機管理がない」「隙があったからだ」となるケースも多々あると思います。

 

被害者はすでに心に傷を追っているのに、そこにさらに追い討ちをかける行為が「その女性が悪かったんじゃないか」と本人へ言うような事

 

自分が抑えきれなくて犯罪に走った奴が明らかに悪いのに、性犯罪になると途端に被害者に非があると言う論理になりつつあるのおかしくないですか?

 

 

もし自分の周りで、性犯罪にあった人、それを勇気を持って打ち明けて来てくれた人がいたら、私は「あなたは悪くない、本当に辛かったね、話してくれてありがとう」と言ってハグすると思います。

何があっても、絶対にその人に責任があったとか、なんでその時そうしなかったのかなどの無駄なアドバイスはしないし、出来ません。それは当事者にしかわからない恐怖感や状況があるわけで。

 

性犯罪は男女問わず起こり得ます。主に子供と女性に多いですが、もし打ち明けてきてくれたら、その人たちを絶対に責めないでください。

 

日本でも伊藤詩織さんの件や、セカンドレイプと言う言葉が有名になる中で、ちょっと思ったことを書きました。一人でも多くの性欲を我慢できないサルが滅びるのと、これを読んだ人がうっかり被害者の心の傷をえぐることがないように願いたいです。少なくとも私はこれに気がつけてよかったです。もしなかったら自分が性犯罪の被害者を責める立場になっていたかもしれない。

 

被害者非難と、セカンドレイプに関する記述を検索しているときに見かけたブログの記事がとてもわかりやすく、心に突き刺さったのでシェアさせていただきます。私に起こった性犯罪

 

 

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